同名異人Tube Driver 4種
ウチには [Tube Driver] と名の付くブツが4つあります。
(1つは自分で作った、まがい物だけど…)
名は同じだけれど、すべて製造元と制作時期が異なるくせ者揃い。
それぞれの中身と音の特徴を挙げてみました。
Chandler AC 4knob
ヤフオクで入手した、80年代Chandler製。
トランス内蔵の初期型4 knobです。
オペアンプはMotorola製 MC4558CP1。
でかいオイルコンデンサがイカす!!
ノイズの量は4種類の中で一番大きいけど、基本のトーンは一番マイルドで
スムースな感じです。
Tube Works DC 3knob
近所の楽器屋さんで衝動買いした、Tube Works製の 3 knob。
他のTDが交流12Vをくれてやるのに対して、こいつは直流9Vで稼働するタイプ。
オペアンプは松下のAN4558。
コンデンサ類も日本製のものが多く使われています。
音のほうは、なんとなくだけどBOSSのDS-1とかによく似ているかなぁ。
4種類のなかではシャギー感が目立ち、ミッドレンジが少ないほうです。
ていうか、「こいつは別物だろう」ってキャラクターです。
B.K Butler AC 5knob
2009年に、B.K ButlerさんのWebサイトから直接購入した、5 knob版。
http://www.butleraudio.com/tubedriver.php
PayPal経由で $424 + 送料$45でした。
前面にBiasコントロールが追加されています。
こいつで、色んなキャラクターの真空管を搭載してもベストなマッチングが得られるとのこと。
オペアンプは Texas Instruments製 TL072CP、球は謎の12AX7が装着されていました。
バトラーさんに製作してもらうにあたって、電源を100V対応にお願いし、テストするよーとの返事を貰いました。
やりとりのメールで、エリック・ジョンソンと仲良く写っている画像などをいくつか貰いました(笑)。
音のほうはさすがにChandlerに似ているけど、艶っぽさが乏しい感じ。
オペアンプはソケットに乗っているので、他のものに変えると、それなりにキャラクターが変わります。
トランスやコンデンサが新しいので、Chandlerのバックアップとして保持していくツモリ。
DIY AC 4knob
松美庵さんのところを参考にして作った、交流 4 knob版。
オリジナルのTDの嫌いな所は、ハンパにでかい(高さがある)点なので、ホントは、
「Tube Driver mini」をマネしたかったけど、私の技量では無理でした。
てなわけで、できあがったブツは、当初の目的とは裏腹の弁当箱サイズに…
難所だった真空管の取り付けには、小さなアルミケースを加工して作りました。
電源は、古い無線LANルータについてきた、交流±12Vアダプタを使ってます。
松美庵さんの製作記にもあったけど、どーもHi/Loのトーンノブの動きがおかしいです。
Hiを上げるとペラペラ・ジャキジャキになり、Loをあげると必要以上にモッコモコになったり。
何れにしても音量まで大きく変わるので、なんだかとっても使いづらいです・・・
結局こいつは、数ある「作っておしまい…」の1つとなってしまいました。
Eric JohnsonマニアなワタシのTDの使い方は、↓こちらのサイトにあるように、
いわゆる「ブースター」的な使い方ではなく、真逆の効果を狙ったもの。
http://www.custom-sounds.com/epages/Gagar.sf/fi_FI/?ObjectPath=/Shops/CustomSounds/Categories/articles/eric
トーンノブはHi/Lo共にほぼ0で、ドライブ値そこそこ、OUT LEVELは1~4弱という
セッティングです。こいつをフルテンにしたアンプにつないで、歪みの粒立ちを揃えて、
サスティーンを稼ぐ寸法。
正直言ってこの “Tube Driver”って、フツーのディストーション・ペダル的な使い方だと、がっかりする人が多いと思います。
繋げば即ナイスなサウンド…ってなペダルじゃないし、つかみ所のない中域と、じゃじゃ馬のようなノイズ。
でも使い方によっては他に無い効果をもたらせてくれる、珍妙な傑作だと思います。